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『金持ち父さん貧乏父さん』(ロバート・キヨサキ)

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1997年にアメリカで出た、お金の教育の本だ。
シリーズ累計で数千万部、日本でも数百万部。ひと昔前の本屋の自己啓発コーナーには、必ず置いてあった一冊だ。
著者のキヨサキには「父さん」がふたりいた。
ひとりは実の父。博士号を持つ学者で、のちにハワイ州の教育長まで務めた人だ。
もうひとりは親友マイクの父。高校も出てねぇ。でものちに、ハワイでも指折りの金持ちになった。
ふたりとも勤勉で、よく働いて、収入もあった。
なのに実の父はいつもお金に苦労して、マイクの父はどんどん豊かになっていったんだわ。
学のある父が「貧乏父さん」で、学のない父が「金持ち父さん」。
分かれ道は、稼ぎの額じゃなくて、お金に対する考え方だった。
この本は、その違いを9歳の子どもの目線から解き明かしていくんだな。
話は1956年、著者が9歳のとき。
通ってた学校は金持ちの子ばっかりで、貧乏な区画の子は著者とマイクだけだった。
「どうしたら金持ちになれるの?」
実の父に聞くと、「マイクの父さんに聞くといい」と言われた。
ふたりで訪ねると、マイクの父はこう答えたんだな。
「私のために働いてくれたら、教えてもいいよ」
ところが、埃だらけのコンビニで安い時給で働かされるだけで、教えは一向に始まらねぇ。
頭にきた著者が文句を言いに行くと、金持ち父さんは言った。
安い給料に不満を言いながら、それでも我慢して働き続ける。それが世の中のほとんどの人の生き方だと。
教えその一。「金持ちはお金のために働かない。お金を自分のために働かせる」
ふたりは考えた末、店で売れ残った漫画を集めて、子ども向けの「漫画図書館」を開いた。
自分たちが学校に行ってる間も、お金が入ってくる仕組みだ。
9歳で「お金に働いてもらう」を体験したんだな。
この本でいちばん有名なのが、資産と負債の話だ。
定義はびっくりするほど簡単だ。
資産は、自分のポケットにお金を入れてくれるもの。
負債は、自分のポケットからお金を取っていくもの。
金持ちは資産を買う。中流以下の人は、負債を買って資産だと思い込む。
いちばん衝撃的な例が、持ち家だ。
マイホームは一生の資産だと、誰でも思ってる。
でもローン、税金、修繕費と、毎月お金が出ていくなら、この本の定義では負債になるんだと。
賛否のある主張だ。でも「常識を疑ってみろ」という一撃としては強烈だべ。
そしてもうひとつ、「ラットレース」という言葉。
朝起きて、働いて、給料をもらって、請求書を払って、また朝起きて働く。
回し車を走るネズミみたいに、同じところをぐるぐる回り続ける生き方のことだ。
給料が上がっても、その分暮らしも大きくなって、支払いも増える。だから抜け出せねぇ。
抜け出す道は、資産を少しずつ買って、資産が生むお金で暮らせるようになることだと説くんだな。

ふたりの父さんは、口癖まで正反対だった。
貧乏父さんの口癖は「それを買うお金はない」。
金持ち父さんは、「どうやったらそれを買えるか」と自分に問えと教えた。
「お金がない」と言った瞬間、頭は考えるのをやめる。
「どうやったら」と問えば、頭が働き出すからだと。
勉強についても正反対だ。
貧乏父さんは「しっかり勉強して、いい会社に入りなさい」。
金持ち父さんは「しっかり勉強すれば、いい会社を買うことができる」。
それから、お金を失う恐怖の話もある。
損をするのが怖いのは、金持ちも貧乏人も同じだ。
違うのは、その恐怖にどう向き合うかだと。
損を恐れて慎重になりすぎることが、かえっていちばんの失敗のもとになる。
転ばずに自転車に乗れるようになった人がいねぇように、一度も損をせずに金持ちになった人もいねぇんだと。
失敗を燃料にできるか、失敗に打ちのめされるか。
分かれ道はそこにあるって言うんだな。

著者のロバート・キヨサキは1947年、ハワイ生まれの日系4世。
「貧乏父さん」のモデルは実の父で、州の教育長まで務めた立派な教育者だ。
著者自身は海兵隊のヘリパイロットとしてベトナムに行き、帰ってから事業を起こして、47歳で引退。そのあとにこの本を書いた。
ちなみに「金持ち父さん」が実在の人物かどうかは、はっきりしてねぇ。
半分は実話、半分は寓話として読むのがいいのかもしんねぇな。
ひとつだけ注意も書いとく。
この本は昔から、怪しい投資話やマルチ商法の勧誘の「教科書」に使われてきた。
「ラットレースから抜け出そう」なんて誘い文句には気をつけてくんちぇ。
この本が本当に言いたいのは、明日会社を辞めろってことじゃねぇ。
学校は、お金の稼ぎ方も守り方も教えてくれねぇ。だから自分で学ぶしかねぇ、ということだ。
教育者の家に生まれた息子が、学校教育に足りねぇものを書いた。
皮肉なようでいて、これも立派な「教育」の本なんだな。
お金の知識は、金持ちだけのもんじゃねぇ。
普通に暮らす俺たちにこそ、必要なもんなんだっぺな。

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三太
三太
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家でも職場でも、めんこいわんぱく達に囲まれてるただのサンタだど。 周りの人ハッピーにしてぇっていう想いで発信すっから、時間あるときにでもプレゼント開けてみてくんちぇ。
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